工学部物質科学工学科4年(現 : 理工学研究科量子線科学専攻1年)の小澤杏佳さんが日本金属学会第44回優秀ポスター賞を受賞しました

工学部物質科学工学科4年(現 : 理工学研究科量子線科学専攻1年)の小澤杏佳さんが2025年3月8日東京都立大学南大沢キャンパスで開催された日本金属学会2025年春期大会において、第44回優秀ポスター賞を受賞しました。この賞は、大会中に行われたポスターセッション発表者を対象に表彰されるものです。今回は147件の発表のうち優秀ポスター賞は15件しかなく、その中で茨城大学の学生が受賞したのは極めて快挙です。

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受賞した小澤杏佳さん

小澤杏佳さんタイトル

Mn, Ca, Tiをドープしたτ₁-Al₂Fe₃Si₃熱電変換材料の熱浸透率分布測定

概要

近年、環境親和性に優れるMn, Ca, Tiを添加したFe-Al-Si系熱電変換材料(FAST)が注目されており、実用化に向けた特性評価が求められています。特性を評価する上で、熱浸透率は重要なパラメータの一つであり、熱浸透率が低い程、FAST材料の熱電変換効率は向上します。本研究では、Mn, Ca, Tiを添加したτ₁-Al₂Fe₃Si₃熱電変換材料をハイスループットな手法を用いて熱浸透率を測定し変換材料の熱浸透率を測定し、ドーピングによる熱物性値の変化を確認することに成功しました。

小澤杏佳さんのコメント

この度は、日本金属学会2025年春期講演大会 優秀ポスター賞を受賞でき、とても嬉しく思っています。本研究ではドープさせたFAST材料の熱浸透率分布測定を行い、ドーピングによる熱物性値の変化を確認することに成功しました。今後は、Mn, Ca, Tiに限らず他の元素をドープさせて熱浸透率変化を見ることで、より良いドープ元素を熱浸透率測定の立場から探索していきたいと考えています。今回の受賞は、指導教員である西 剛史先生や太田弘道先生、そして池田輝之先生、池田研究室の阿部龍清さんほか、西場穂佳さんはじめ研究室の先輩や同期、周りの方々に支えられたおかげです。この受賞を励みに、より一層研究に取り組んでいきたいと考えています。

関連リンク

量子線科学専攻(物質科学工学科)西 剛史 研究室