研究科長あいさつ
我々,国立大学のミッションは日本および世界の理工学分野を牽引する高度専門技術者・理工系人材を育成することであります.特に最近のIT技術の発達,Society 5.0などに対応できる高度専門職の育成は国立大学法人茨城大学大学院理工学研究科に課せられた大きな使命と考えております.本学では学部4年間に大学院博士前期課程2年間を加えた6年間を高度専門技術者・高度理工系人材を育成するために必要な養成期間と捉え,6年一貫教育システムの確立,それに伴う組織改革を行って参りました. 2018年度より茨城大学理工学研究科博士前期課程も9専攻から6専攻となり,新しい教育システムが稼働しています.手厚い教育ケア体制と良質な研究活動を武器に,「学生第一」の精神のもと,未来の高度専門技術者・理工系人材の「なりたい自分になる!」を全面的にサポートし,地域,社会に優秀な人材を供給していきます.
【これからの時代を担う大学生の皆さんへ】
大学4年間で卒業を考えておられるかもしれませんが,これからの高度専門職には知識のみならず,問題解決のために自らが学び,知識を使いこなす技術が求められます.大学院博士前期課程の2年間では修士研究を通して今まで学部で学んできた基本的な知識を実際に使うことにより諸君らの問題解決能力を飛躍的に高めることができます.博士前期課程に進学してこれからの新しい世界を切り拓く力を是非,身につけてください.本学学部出身者の約60%は博士前期課程に進学していますが,最近では大手私立大学等の他学からの進学生や留学生も増えています.興味のある方は是非,工学部学務第一係までご相談ください.
【博士前期課程在学生や理工系社会人に皆さんへ】
今まで身につけた知識,問題解決能力を更に伸ばして,研究・開発分野の理工系スペシャリストとしての称号である博士号を取得しませんか?大学,研究所はもちろん,国際的な企業のほとんどの理工系人材は博士号を有しています.博士号は世界的に通用する研究・開発業務に就くためのパスポートです.茨城大学では授業料免除,リサーチ・アシスタント,ティーチング・アシスタント制度による経済的支援や社会人の方々の通常業務と両立するための支援制度も整っています.興味のある方は是非工学部学務第一係までご相談ください.
【シニアの皆さんへ】
人生100年時代に突入して退職後も脳力的にも身体的にもまだまだ元気のシニアの方々が増えて参りました.茨城大学大学院は理工系シニアの更なる能力開発を応援します.理工系業務に就いていらっしゃった方は博士前期課程はもとより,博士後期課程に直接入学可能な道を本学では用意しております.是非,工学部学務第一係までお問い合わせください.
茨城大学大学院理工学研究科は幅広い理学・工学分野の教員を揃え,新しい社会を創造するための教育,研究を推進しております.これからの日本や世界の未来は本学から巣立つ高度専門職が支えるものと確信しております.皆さんと一緒に研究できることを心待ちにしております.
理工学研究科長 乾 正知
研究科の概要
理工学研究科博士前期課程及び博士後期課程は、理学研究科修士課程と工学研究科修士課程が改組・再編されて1995年に発足しました。2004年には中性子科学技術者及び研究者を育成するために応用粒子線科学専攻が研究科に新設されました。2016年に博士後期課程、2018年に博士前期課程の改組を行いました。本研究科は博士前期課程6専攻と博士後期課程3専攻から構成され、理学と工学の幅広い専門分野を網羅しており、研究科の教員は以下のミッションのもと活発な教育研究活動を行っています。
- 科学知識を体系的に組み立てながら問題を評価・解決することができるとともに、高度な実践専門能力と自然や人間社会に対する深い洞察力を持つ人材を育成する
- 国際レベルの学術研究を推進し、自然環境と調和した社会の持続的発展へ寄与する
これらのミッションに基づいて、本研究科では次のような学生を受け入れます。
- 学ぶ意欲に溢れ、探究心並びに創造力と実行力を併せ持つ者
- 国際的・学際的視野に立って先進的な研究を遂行できる者
- 学術成果を社会に還元し、産業・文化・学術の発展に寄与することができる者
理念と目的
理工学研究科の理念
自然や人間社会に対する深い洞察と高度な専門実践能力をもち、自然を探求して知識を体系的に組み立てながら問題を解決・評価することができる人材を育成する。また、世界レベルの学術研究を推進して社会に発信し、自然環境と調和した地域と人間社会の持続的発展に貢献する。
理工学研究科の目的
1. 多様な科学的創造能力と問題解決能力を養成する教育研究プログラムにより、幅広い学際的視野と深い専門知識を修得させ、事象への探求心並びに創造性と実行力を併せもつ高度専門技術者・研究者を育成する。
2. 科学技術分野において、地域の特色を活用して、国際的・学際的な視野に立った先進的・開拓的な研究を推進し、世界レベルの研究拠点を形成する。
3. 教育・研究成果を積極的に地域や社会に還元して産業・文化・学術の発展に寄与する。
沿革歴史
年月 | 沿革 |
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昭和24年5月 | 旧制の水戸高等学校、茨城師範学校、茨城青年師範学校、多賀工業専門学校を包括し、文理学部・教育学部・工学部の3学部からなる新制大学として発足 |
昭和30年7月 | 工業短期大学部を併設 |
昭和42年6月 | 文理学部を改組し、人文学部・理学部・教養部を設置 |
昭和43年4月 | 大学院工学研究科(修士課程)を設置 |
昭和45年4月 | 大学院工学研究科(修士課程)機械工学第二専攻を増設 |
昭和51年4月 | 大学院工学研究科(修士課程)情報工学専攻を増設 |
昭和54年4月 | 大学院理学研究科(修士課程)を設置 |
昭和58年4月 | 大学院理学研究科(修士課程)地球科学専攻を増設 |
昭和60年4月 | 大学院工学研究科(修士課程)建設工学専攻を増設 |
平成5年4月 | 大学院工学研究科(修士課程)を改組し、博士前期課程、博士後期課程を設置 |
平成7年4月 | 大学院工学研究科を理工学研究科に名称変更、大学院理学研究科(修士課程)を廃止し、大学院理工学研究科(博士前期課程、博士後期課程)に再編成 |
平成12年4月 | 大学院理工学研究科(博士前期課程)メディア通信工学専攻を増設 |
平成16年4月 | 大学院理工学研究科(博士前期課程・博士後期課程)応用粒子線科学専攻を増設 |
平成21年4月 | 大学院理工学研究科(博士前期課程)理学系3専攻を統合し、理学専攻に再編成 |
平成28年4月 | 大学院理工学研究科(博士前期課程)物質工学専攻、応用粒子線科学専攻を廃止し、量子線科学専攻を設置 大学院理工学研究科(博士後期課程)5専攻を3専攻に再編成 |
平成30年4月 | 大学院理工学研究科(博士前期課程)工学系7専攻を4専攻に再編成 |
教育組織の構成
役職員
2024年7月1日 現在
役職名 | 氏名 | |
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研究科長 | 乾 正知 | |
副研究科長 | 岡田 誠 | |
博士前期課程 専攻長 |
理学専攻 | 大橋 朗 |
量子線科学専攻 | 森 聖治 | |
機械システム工学専攻 | 田中 光太郎 | |
電気電子システム工学専攻 | 横田 浩久 | |
情報工学専攻 | 上田 賀一 | |
都市システム工学専攻 | 藤田 昌史 | |
博士後期課程 専攻長 |
量子線科学専攻 | 森 聖治 |
複雑系システム科学専攻 | 野澤 恵 | |
社会インフラシステム科学専攻 | 原田 隆郎 |